パーティションのためのテーブル
Table for partition新型コロナウイルスによって普及したアクリルパーティション。人々を分断するこの透明な板を空高くまで伸ばしてしまおう。パーティションは光と風をうつしながら揺らぎ、人々に共鳴をうながしてゆく。
Acrylic partitions became popular because of COVID-19. Let's stretch this transparent board that divides people to the sky. Acrylic partitions sway while reflecting light and wind, inspiring people to resonate.
パーティションのためのテーブル
01新型コロナウイルスで分断される世界
新型コロナウイルスの流行によって、世界は分断する方向へと向かっている。身を裂くような分断から身を守ろうと、オンラインを通じて繋がりを求めるが、寂しさが募るばかりで悲しい。日本において、分断はテーブルのうえのアクリル板パーティションに現われてくる。アクリルのパーティションは、物理的には透明に見えるものの、心理的には個人を孤立させる分厚い壁のように見える。これ以上の分断は、本質的な人間らしさを失わせる危険なものに感じている。
02アクリル板は宝石である
アクリル板を取り除ければよいのだが、現在の状況ではなかなか難しい。そこで、アクリル板の素材の特徴を逆手にとって、世界を繋げる家具を提案したい。アクリル板はただ透明な素材なのではなく、光や風を反射するとても綺麗な宝石でもある。アクリル板を憎むべき対象にしてはいけない。パーティションを取り除くのではなく、むしろ、並べられたパーティションが美しい風景を現象させていることに着目してみたい。
03パーティションが切り結ぶ風景
アクリル板による美しい風景を増幅するべく、パーティションを空に向かって高く延長する。すると、アクリル板の群れは風に揺られてリズミカルに踊りだし、アクリル板に反射された光と影が床に美しい模様を描く。高く延長されたパーティションは、周囲の環境と溶け合いながら新しい風景をつくり出す。そうして生まれた美しい風景が、パーティションによって分断された人々を再び繋いでゆくことを期待している。
04分断から再接続へ
アクリル板の群れが産み出す風景は、アクリル板によって生まれる共鳴状態とでも言える。点と点を結ぶようなつながりではなくて、点と点がアクリル板によって共鳴するような状態。この効果により、訪れた人々はパーティションによって分断されながらも、その先にある共鳴状態を共有することが可能になり、分断の先にある繋がりを再発見することができる。パーティションは、空間を分断していたはずが、手の平を返したように空間を再接続する装置となるのである。このように、分断を乗り越えるきっかけとしてのパーティションとなれば素敵だと思っている。最後に、新型コロナウイルスがはやく終息することを願っています。
Works > Table for partition
期間 2021年1月
種類 家具
担当 山地大樹
date Jan.2021
type Furniture
person Daiki Yamaji
- Coming soon
- Works ▷ Table for wood
- Works ▷ Desk for three
- Works ▷ House for twintower
Works ▷ Table for partition