AFTER POST OFFICE.
家具の正面写真
浮かんでいる天板とマグカップ
天板の接合のイメージ
集成材の天板の肌理

天板のためのテーブル

Table for wood

集成材の天板を大量生産の机にそっと載せる。ただ載せるというシンプルな方法で美しいテーブルが生まれる。

The laminated top plate is gently placed on the mass-produced table. A beautiful table is created by such a simple operation.

天板のためのテーブル

01二つの美学を組み合わせる

家具量販店で購入した机に、集成材の木の天板がそっと置かれたテーブルである。素朴なものを素朴な方法で美しくすることを模索した。大量生産された机には、手軽に組み立てられ、安価で丈夫であるという特徴がある。ここには大量生産の美学がある。 一方で、集成材は美しい肌理を持ち、安定して長い材を提供できるという特徴がある。ここには集成材ならではの美学がある。それぞれの美学は互いに洗練されている。これらの両者の美学を独立させたままに、お互いの魅力を引き立てあうような家具をつくることを考えた。

02そっと載せるだけという工法

方法はとても単純である。長い集成材の板にオイルステインを塗って磨いたあと、工業製品の机にそっと載せるだけである。そんな単純な操作によって、大量生産の机はテーブルの脚へと変身して存在を主張し、長い集成材の板は大きく跳ね出して存在を主張する。二つの存在は独立したまま互いを引き立て合い、ひとつのテーブルへと帰着する。接着剤も、ネジも、ひとつだって使わない。既存のものを美しく組み合わせること。ただそれだけに苦心する工法である。

03テーブルは天板によって規定される

こうした工法によって、テーブルとは何かという根源的な問いが生まれてくる。このテーブルが教えてくれるのは、天板のうえに、それより大きな平面が置かれたとき、新しいテーブルが産み出されるということである。大きな天板が置かれたならば、その下にあるものはテーブルの脚に変身を強いられる。要するに、テーブルの存在は天板によって規定されるのである。こう考えると、天板は脚から飛び立つことができ、様々な場所をテーブルへと変えてゆくことが出来るだろう。美しい家具を気軽につくり出せる、日曜大工の未知なる可能性である。

天板のためのテーブルのアクソメ図
天板のためのテーブルを展開したアクソメ図
テーブルの立面図
Detail
𓃡  Card
プロジェクトカード

Works > Table for wood

𓁿  Information

期間   2020年1月
種類   家具
担当   山地大樹

date   Jan.2020
type   Furniture
person   Daiki Yamaji

𓅮  Related links
  • Coming soon
𓆡  Recommended articles
𓃻  You are here now

Works  ▷  Table for wood

Fin.